without you
「・・・ん?もしもーし!あみかちゃん!」
「あっ、はい!ごめんね」
「それで、話、きいてほしくて。あみかちゃんは、じゅんせーさんとわたしのことを、いちばんよく知ってる人だし。それにっ・・私の何がいけなかったのか、とか、じゅんせいさんの心境の変化、とか、うぅっ・・・知ってるかとおもって」
「ぁの・・・それは私も分からないんだけど・・・」と呟く私を遮るように、トモちゃんは「とにかく!」と言った。

「私、今、エムオーホテルのティーラウンジにいるから。あみかちゃん、来てくれない?そして私の話聞いて!やけ食いにつき合って!」
「えっ。あ・・うん、分かった。でもそこまで行くのに最低1時間はかかると思うけど、いい?私、今起きたばっかりで」
「いい。まってる」


私は切れたスマホ画面を2・3秒見ると、ため息をついた。

・・・一体何、この展開は。
妙なことに巻き込まれたという感じを中さじ1杯分抱きながら、私はオフにしたスマホを、バッグに入れた。

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