without you
「もう終わった。終わったんだ」
「ホントに・・・」
「終わりました。こちらが昨日のヤツの動向を事細かく“報告”してやったら、控えめに言ってもヤツの顔はかなり引きつってました。自分でやってる嫌がらせを自分がされただけで、あれだけビビるとはねぇ・・・あぁ失礼。つい思い出し笑いをしまいました。それから、今後木戸さん、及びあなたの関係者に故意に会ったり、関わることがあれば、こちらからあなたを消す準備は整っていると言っておきました。あぁもちろん、ヤツ本人を殺すんじゃないですよ。我々はヒットマンじゃありませんからね。いろいろな“罪”を着せて、刑務所送りにすることもできる、と匂わせただけです。その辺りの怖さはヤツ本人も覚えがあるから。我々の言い分をきちんと呑むでしょう。それしかヤツが穏便に暮らせる方法はありませんからね」

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