without you
気持ちがアップダウンする中、来月の家賃を払うことを考えても、ますます貯金額が減るだけの話だ。
あちこち転々とする生活は、もうしたくない。
仕事だって毎回そう簡単に見つかるとは限らないし。
だから、このマンションの一室を、私の住処にすることに決めたんだ。
一時的な寝泊りの場所じゃなくて、しばらく暮らす、私の巣に。
あとは定職を見つけるだけ。

ウジウジ悩んだり、「A-spade」から連絡が来るのを、ただじーっと待っているより、もっと自分のためになる、生産性のあることをした方がいい。
だから私は、「A-spade」へ実際行ってみることにした。

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