魂‐soul‐
「待て!」
 
駆け出そうとした雅の足は動かなかった。
 
「この部屋からは死んでも出さん」
 
唇の端から流れている血を拭うことなく槙人は渾身の力を腕に込めた。
 
「虫けらが」
 
掴まれていない左足で槙人の右足を踏みつけた。

槙人が苦痛に耐えているとき、魁人はカプセルを開け秋人のヘルメットを外した。

気絶している秋人を抱き上げ床にそっと横たわらせた。
 
「雅…いや、お前はいつまでこんなことを?」

秋人の頬を撫でながら魁人が尋ねた。
 
「その前に答えてもらおうか。あいつらはどこに行った?」
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