魂‐soul‐
「今からゲームについて説明する」
 
「ちょっと待った!」
 
淡々と物事を進めようとする朔馬が、男の言葉を遮った。
 
「言っている意味が分からへんねんけど。ゲームって何?ってか自分ほんまにここの家主なん?」
 
朔馬の失礼な物言いを湊は諫めようとしたが、男はさして気にする様子もなく答えた。
 
「最近人格変化が世間で騒がれていないか?」
 
湊はピクリと反応した。

夕食中に見たあれだ。

もしかしてこいつらに関係しているのか?

だとしたら相当危ない。
 
「あれは、我々が起こしたものだ」

妖しく笑う男に、ぞくりと背筋が凍りついた。
 
「何言ってんねん。頭おかしいで」
 
鼻で笑う朔馬だが、心の隅では事実なのかもしれないと思っていた。

そしてそれは他の三人も同様である。

ニュースで大規模に取り上げられている事件なだけに、この森になにかあることは覚悟していた。
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