俺様な狼上司に迫られて!






「あとは、一緒に居たいなぁとか!」

「一緒に居たい……。」








一緒に居たい、か…。





(そんなこと、思ってた…かな…?)






何だかいつも突然予定が決まったりするもんだから
自分の気持ちより驚きというか…






(……というより…)






私はなんだか…

自分の気持ちより
他からの目を気にしすぎてる、気がする。






-----"他に知られたら完全にアウトだろ。勘違いされちゃうぞ。"








…部長に家にいろと言われた時も、こう思ってたし。









「自分の気持ちに素直になった方がやっぱりいいと思うよ〜恋愛は!」

「…素直かぁ…。」









…私、部長の前で
人の目を気にせず素直になったら

どんなこと思うんだろう?

どんなことするんだろう?

どんなこと言うんだろう?







(………そう思えば部長は…)








『……キス、したい。』

『…お前と居たいから言ってんだよ。』








って…

確かに素直…かも。





まぁそれでも私気づかなかったんだけどさ。








「…素直ねぇ…。」

「で?どうするの?その人と。」

「うっ……。」









それだよなぁ。

まぁさっき決心したんだけどさ。様子見るって。




と思いながら私はマユコちゃんに苦笑いをする。

自分の気持ちもよく分かってないし
もう少し時間おくべきだって思うんだよなぁ…。








「…まだ様子見かなぁ…。」

「そっかぁ…
でもきっとそれでハッキリ気持ちも固まるだろうしね。」







そう言いながら
いつの間にかマユコちゃんは食べ終わっていて。


私もすぐに食べ終えて
お互いお盆を持って
返却口まで運んで行く。







(今日はおとなしく部長のことは気にせず過ごそう。)







私はそう決めて
お昼休みを過ごした。







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