そういうもの…?

「“スポーツ系、イケメン男子”、かぁ。んー」


わかんない!って中野を睨むように、雑誌をみる沙菜。


今日は部活がない曜日、水曜日。


だから、沙菜と一緒に帰ってるとこ。


まあ、部活があってもなくても一緒に帰ってるけど…部活同じだし。


「イケメンの基準が高すぎるのかなー。」


「そんなことないんじゃない?まひるだってColours以外のイケメンには興味ないし… 」


わたしはColoursにすら興味はないし…。って沙菜は引きつった笑顔を浮かべる。


「まひるの幼馴染み“(仮)”なんでしょ?なんで、この雑誌持ってるの?」


沙菜が不思議そうに聞いてくる。


「それはね…」


あっ…、まひるが話そうとしたときに、沙菜がまひるの後ろを見たまま固まる。


「ちょっと…まひるが話そうとしてるの…に…」


噂をすれば、とはこのことなんだろう。


まひるの50メートル後ろぐらいに、中野がいた。


小学校以来にみたから、一瞬誰かと思ったけど。
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