夢見のさだめ
普通に話が出来る人だったんだという驚きと、気持ちを素直に言葉にしてくれる人なんだなという驚き_違う驚きを感じた。


ただ静かな人なのかと思っていたけど、そうじゃなかった。



「妹さんの事大切にしてるんだね」

「可愛くてしかたがないよ。 年も離れてるから余計そうなのかもしれない。 それにこんな僕の事を『大好き』と言って慕ってくれるんだ」

「妹さんはランスロット王子の事が大好きなのに、“こんな”なんて言ったら妹さんにしつ__」

「どうかした?」



失礼なのは私だ!!


王子様っぽくなくてつい普通に喋っちゃったけど、この人正真正銘の王子様じゃない!!



「申し訳ありません!!」

「……え?」

「昨日から失礼な態度を取ってしまって申し訳ありませんでした!!」



花弄りを止め、頭を深く下げて謝罪した。


ため口だし、ながら話しだし、こんな失礼な奴きっと他に居ないよ!!




< 13 / 143 >

この作品をシェア

pagetop