夢見のさだめ
◆Ⅲ夢 王子の思惑
言われるがまま馬車に乗り込んだけど、気まずい。


ランスロット王子と初めて話した時よりも緊張する。


私にいったい何の用があるのか本当に検討がつかない。



「今度の舞踏会だが、まだパートナーが決まっていないらしいね」

「……え?」



何でドミニク王子がそんな事を聞くの?


余計訳が分からない。



「てっきり兄と一緒に参加するのかと思っていたよ」



なんでそんな事言うの?


貴族でも何でもない私がこれ以上ランスロット王子と関わらない様に、けん制しにきたとか?



「……もうご存知かと思いますけど、ランスロット王子は既にパートナーがいますから」



ドミニク王子は意味深に微笑んだ。


なんかこの人苦手かも。




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