夢見のさだめ
話しをしていると、廊下が賑やかになってきた。


この騒ぎにももう慣れてしまった。


女生徒の中心でひときわ輝いているのは、我が国第3王子のドミニク王子。


王室の王女様や王子様は基本的には全ての科目において専属の家庭教師を雇い、学校へ通うという事はしない。


だがしかし、今回二人の王子に限っては異例の様だ。


『将来この国を背負う者が、この国の者たちと触れ合わずどうするというのだ』というのが現国王陛下のお考えらしい。


よって、10年生になった頃から王子たちとは同じ学校で学ぶ生徒となった。



「相変わらず凄いわねー……キラキラ王子とオドオド王子。 あっ、凄いのはキラキラ王子だけだったね」

「んー……どうなんだろうね」



ドミニク王子は容姿端麗、頭脳明晰、スポーツ万能……兎に角持ってないものはないんじゃないかって感じの人。


いつも囲まれているけど、その大半が女の子だ。


第2王子のランスロット王子は頭脳明晰だがその他がパッとしない。





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