神のみぞ知る 【哲学ファンタジー】
第2話:お前の左は俺の右

時は西暦1657年の江戸。関ヶ原の戦いももう一昔前と言わんばかりに、平和な日々が流れていた。かご屋の田吾作(タゴサク)が、今回の主人公である。田吾作は24歳の独身男。かごの仕事も8年目とすっかり板に付いてきていた。そんなある日、田吾作はお客の一人の男性を載せて、遠方に向かっていた。

田吾作「えっほ!えっほ!おい、六兵衛!この辺は来たことあるのかい?」
六兵衛「おう!以前一回通ったことあるべさ!!」

六兵衛は、田吾作の同僚で同じ時期にかごの仕事を始めた仲間だ。歳もほぼ同い年の為、二人は友人の関係性を築くことができていた。田吾作が前、六兵衛が後ろを担当し、息の合った調子でかごを運んでいた。




~神~ 今回も普通な始まり方だな。ここでなんか面白いものを投入してみようか。かごより速度が早く、さらに一人で進むことができる”自転車”を江戸に送り込んでみよう。ここではかごより自転車に乗ればいいという矛盾が生じるが、そこもまた一興(笑)
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