春の夜




『ユメカ、調子はどうだ。』

ハルトさんの言葉で、彼の方を向く。


「おかげさまで…すっかり元気です。面倒をみていただいてありがとうございました!
お邪魔しちゃってすみません。…お仕事中、でしたよね?」


そりゃ昼間なんだからみんな仕事中だよね…
申し訳なく思い、しょぼんとしながら言う。

『いや、構わない。俺もお前に聞きたいことがあったからな。』

「聞きたいこと、ですか?」

『ああ。単刀直入に聞くが、お前は人間だよな?どうしてあそこにいた?』

「私は人間ですけど…みなさんは人間じゃないんですか?
昨日の朝、起きたら何故か薄紫色のお花畑に居ました。訳も分からず歩いていたらあの森にたどり着いたんです。」

質問の意図がつかめず、緊張しながら答える私。




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