ただ、キミのことを好きでいたいだけ。







「__________漣?」



駿河が、呟いた。



柱は意外と大きいから、私の姿が見えているのはありえない。



物音だって、立ててないのに。



なんで…………?



「漣?いるの?」



駿河の呼びかけは、まだ続く。


その声は、いつもよりずっと寂しそうで、


いつもより、切なそうで、


いつもより、少しだけ愛おしく感じた。



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