第二秘書は恋に盲目
こんなにたくさん…ひとりで…。

「…わかりました」

それから早数時間。目も疲れてくるし、肩も凝るし、そりゃ眉間に皺くらい寄るよ。

ちょっと休憩を挟む。

そういえば、今日は珍しく社長はずっとホテルにいる。ということは、槇島さんもずっと秘書室で仕事をしている訳で。

ちらちら見ていて思うけど、その仕事をこなす様はもはや神の領域。

パソコンを打ちながら、掛かってきた電話を受け、瞬時に対応する。
あの人の脳には一体どれだけの情報が入ってるんだか。

更に、気まぐれな社長の数えきれない要求も、メモを取らずに全てを覚えて要領よく順番を並び替えては、漏れなく完璧にこなしていく。
1人で何人分の仕事を担当しているんだか…。
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