この、星空の下の僕達は...何を願うか。その願いは...叶うのか。

チュンチュ...ゥン


鳥の眠そうな鳴き声。

さえずりが緩やかだ。

んぁぁーーッ

伸びをする。

俺も、眠い。

夜にヤマ探って勉強したし。

クソ眠い。

普通ならおふくろに頼み込んで休みけど...

親父が帰ってきたからそれは無理になった。

教育熱心な親父と頭の緩いおふくろ。

そして、全てがダメダメな俺。

この3人は、この3人だからバランスがとれているのだろうか?

俺が天才だったら...どうなっていたんだろう?

親父は...おふくろを教育するのか?

まぁ...そんなことはどうでもいい。

朝っぱらから親父の事なんて考えると嫌気が差すし。

...俺は親父が嫌いだ。

点数低けりゃ殴られるわ

首を絞められるわ

ナイフで顔に傷をつけられるわ

教育熱心にも程がある。

でも、俺は頑張ってた。

親父に少しでも好かれよう、と。

でも、そんなクソみたいな思い。

...あの日、すぐにかき消された。

あん時だって...。

俺は、俺は...ッ


「...?三神...?」

ッあ!?

思わず驚いて...

スドンッ!!

思いっきり道路の脇沿いで尻餅をついた。

「えっ!何何?...なんか、ごめん?」

首を傾げてポカーンと謝る…

香月 由乃

...無駄にボイ...いや。

スタイル抜群で...オマケに全教科オールの最強女子。

由...香月を見ると”ツインテールが可愛い”とか呟いてる奴。

こんな...奴の何処が良いんだろうか?

俺は知ってた。

...コイツが、そんな優等生じゃないこと。

口も悪くて...

まぁ、それは昔のことだ。

人は変わると...

「あんたって、マジどんくさくない?頭、ダイジョーブ?」

前言撤回ッ...

何なんだ?この猫かぶりめ。

「...大丈夫だ。」

俺は砂を払いながら立つ。

香月はコッチを見てる。

...何だ?

「何だ。」

俺は思ったことを口にした。

これくらいなら良いだろう。

「...。いや、別に。ごめん。えと...あ。話しかけてごめん。もう、話しかけないからッ...。じゃっ」

それだけ、早口で言い残して足早に去った香月。

”話しかけないから”、か。

そっか、そっか。

てか...当たり前だ。

俺達は...喋ってはならないんだから。

...分かってる。

けど、昔の暖かさを思い出してしまい、恋しくなるのは...何故だ?

俺達は...

あの、事件に関わった奴らは...

関わった奴らは集まっては…


ならないのに………………。



キンコンカンコーン

終わったー。

テストも学校も。

マジ疲れたー。

ま、全部落書きで済ませてやったけど。

わかるやつも合ったけど...良いんだ。

殺されなきゃ良いだろ?



さぁ...帰るか。

鞄を方に背負って席から立ち上がる。

「...あの、...いるかな?」

香月?

うちのクラスなんかに様があんのか?

ダサい女子にダサい男子が勢揃いのこの教室に。

まぁ、いいや。

俺には関係ねーし。
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