オークション
沢山才能があってなんでもできて。


そんなあたしは素敵でしょう?


あたしはスマホの画面を見てほほ笑んだ。


授業を受けている間に金額は更に上がり、今では200万円に近くなっている。


出品した5作品とも200万円に届きそうだ。


北川藍那が作った小物入れ。


それは大きな話題になっているようだ。


「藍那にこんな才能があるなんて知らなかった」


輝夜が強い口調でそう言う。


その目はなぜだかあたしを睨んでいた。


「言ってなかったから」


「でも、これだけのものが作れるなんて考えられない!」


その言葉にあたしはジッと輝夜を見つめた。


輝夜はあたしを睨みつけながらも、悲しそうな顔をしている。


「なにが言いたいの?」
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