ガラスのハート
 すべての始まりは、昨日の深夜二時のこと。

 真一は、ヘッドライトの灯りを頼りに、愛車を走らせていた。

 助手席に麻里子を乗せて。


「危ない!止まって!!」

「…え? うわぁっ!」

 麻里子の声を疑問に思いながらも、真一はブレーキを踏もうとした。

 しかし、時すでに遅し。

 ブレーキを踏む直前、車は縦にバウンドするように大きく揺れた。

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