クールなイケメン男子に惚れてしまって
「俺の名前、谷口明って言うから」




立ち去ろうとして一瞬足を止める。




こういう時って私も名前言った方が……。




そう考えて慌てて首を振る。




いけない。
そんなことしてたら、あいつの歯車に乗せられてしまいそうなきがする。




私はもう一度睨みつけるようにしてきびすを返し、楓の腕を掴んであいつから逃げ出した。




あんな奴ともう一生話したくない。




走りながらそう思う。




私にはチャラチャラした男にしか見えなかった。




どうせ所詮男は同じなのだ。
ただ見た目がいいからか知らないけど、接近して?




告白でもされたいんだろうか?




子供みたい。
全てが馬鹿らしく思えてくる。




本当大嫌い。
それと同時に後悔も押し寄せる。




男となんかと話さなかったら良かったって。
話しかけられた瞬間逃げれば良かったのに。





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