203号室で暮らそう
銀色に、冷たく光る、鍵が――。

“ありがとう、ゆーか。どうか元気で”
 
硬筆のお手本のような、キレイな字で、そう書かれてあった。
 
たった一行。
 
たった一行だけの書置きと、圧倒的な喪失感を残して。
 
陽景くんは、いなくなってしまった。
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