双姫 Ⅲ


「そんな事言っても私は皆みたいに組手とか
こうやって抗争もしてないからね?」


『お母さんずっと仕事だもんね。』


「そのせいで家族の時間が少なくて嫌になるわ…。
私はもっと!ちゃんと!
家族と遠出とかしたいのにぃ〜!!」


今迄は自分達ばかりが寂しいと思ってた。
でも、お母さんも思っててくれたんだ。


『お母さん、ありがとう…。』


「…?」


意味が分からないのか、
?マークが沢山見える気がする。


「お父さんは家でお母さんを一人占め禁止ぃ!」


「なんでだ、朱音は俺の妻だ。」


さも当たり前のように言い切るお父さん。


「娘にまでヤキモチやくなんてぇ〜(笑)」


「中身はまるで成長していませんね。
私も何度かトバッチリを受けましたよ…。」


「あん時はまだくっついてなかったもんな!
見ててジレったくて仕方なかったぜ!!」


「そうそう♪
私達もくっつける為に頑張ったもんね♪♪」


お父さんは今も昔も変わらず、
お母さんの事を心底溺愛中って事ですか…。

でも、私達のお母さんでもあるもんね!!


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