双姫 Ⅲ

黒い影



ドタバタな行事が終わり、
平穏な高校生活に戻った…と思った矢先


「ぐるじぃ〜……!!」


『叫ばないで、頭に響く……。』


蒼月が寝込み、私まで被害にあった。

昔から蒼月が体調を崩すと私も熱が出たりした。
これも双子だから共有してるのかな……。

学校を休んで家で寝てるけどしんどい。


お母さんとお父さんは仕事で天空は学校。


「何かあったら電話してね?」って心配そうに
出て行くお母さんに思わず『行かないで!』
って言いそうだったけど我慢した。


『蒼月…熱計って。』


「んむぅ〜……37.8℃。」


『……何か食べれる?
食べてからじゃないと薬飲めない。』


蒼月よりはマシな私が看病する。
逆だったら蒼月が私の看病するって事になる。


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