初恋は叶わない
信号待ちの日陰でブンブン頭を振っていたら、


「おす!」


って声と同時に、隣に並ぶ自転車。


「お、…おはよ!」


タイミング良すぎる登場に、まともに顔が見れない。


「今日は朝飯、食ったんだろーな!」

「もちろん!ちゃんと食べてきました!」

「ホントかー?また、ぶっ倒れられたら、」

「わーっ!もういいからその話!!」

「そっちがよくても、こっちはどんだけ重かったか…、」

「ゴメンナサイ、ゴメンナサイ!
謝るからもう、早く忘れてよ!」

「なーんか全っ然謝られてる気しないけど?」


ジロっとにらむ私を横目に、涼しい顔で先を行く。


「あー、ホント重かったなー!」


なんて叫びながら!


「ちょっと!ヤメテよ!」


追いかける私を振り返りもせずに、


「何がー?」


って、わかってるくせに!

声が、笑ってる!


「待ちなさいよ!」

「ヤだねー!」


何度も追いつきそうになっては引き離され、

結局、学校に着くまで追いかけっこは続いた。


「疲れたー!」

机に突っ伏した私の隣で、


「体力なさすぎ!」


って、それ、前にも言われた。
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