ドラマ好きの何が悪い
ハルカは、ふらふらと押し入れの前に立ち一人分の布団を出して敷いた。

「電気消していい?」

「うん、いいよ。」

そして、電気を消すとそのままの格好で布団に入った。

「ミナミ先輩おやすみ。」

「おやすみ、ハルカ。」

しばらくすると、ハルカの寝息が聞こえてきた。

ほんとによく飲んだんだねぇ。

ハルカの寝顔を眺めながらくすりと笑った。

私はというと、なかなか寝付けなかった。

一旦寝て起きたっていうのと、カイトのことが頭を占領している。

ついさっきまでは、シュンキのことで頭がいっぱいだったのに。

まぁ、あいつのことだから、本当に冗談だったのかもしれないわね。

動けない私をいいことに、好き勝手してくれたっていうか。

でも、現れたタイミングは本当にありがたかった。

カイトが来てくれなかったら、私は今頃どうなってんだか。

『キスしていい?』

って言ったカイトの体はすごく熱かった。

私の髪をなでる手も。

少し潤んだ優しい目は、今まで見たことがないような目だった。

あまりにも自分の知ってるカイトじゃないことに動揺していた。

まるで。

まるで、私のこと好きみたいじゃない。

んなことあるわけないけど。

シュンキが貼ってくれた湿布はいつの間にか存在すら忘れるくらい効果が薄れていた。

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