ドラマ好きの何が悪い
「ごめん。これからは私も気をつけるよ。二人の邪魔にならないようにする。」

「って、まだ立花さんと付き合ってるわけじゃないし。」

ハルカはそう言って笑いながらパスタを口に入れた。

少しだけ寂しそうな笑顔に胸が痛む。

「私もだよー。まだシュンキとうまくいったわけではないし。これからお互いうまくいきますように!乾杯~!」

思わず水を手にとって乾杯をした。

なんてばかばかしい。

だけど、なぜだかそうせずにはいられない自分がいた。

ハルカの気持ちも、自分の気持ちも、鼓舞しなくちゃっていう気持ち。

「あはは、変なの。水で乾杯なんて。」

ハルカはようやく普段のような顔で笑った。

ホッとする。

「とにかく、ゴールめざしてがんばろ。その時が見えたら報告し合おうね。」

「うん。」

私もハルカも目を合わさずに頷く。

ゴール。

=「結婚」。

それもなんだか安易すぎて、言いながらちょっとしらけた。

きっとハルカもそうだったんじゃないかな。

そして、日常を丁寧に過ごしながら、一刻一刻とお互いの初デートの日が近づいていった。

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