黒い天使。
ピンポンピンポーン


「は、い」


辛そうな吐息混じりの声。


「え、と、かなたです」

返事が聞こえて扉が開いた。

出てきた咲愛ちゃんは目はとろんとしてて、頬は紅潮し、汗を少しかいていて、色っぽかったというか…

病人に何を思ってんだ俺!

少し会話をすると、
ふらっと倒れかける咲愛ちゃん。

急いで抱きとめるとお姫様抱っこというものをして、ベッドに連れていった。

わあ、デジャヴ…

38.8℃もあるというし、とてもだるいだろうし…。

寝かせると寂しくなったのか、手をつないでとまで言ってくる…。

そしてすぐ寝る…
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