way of life


「それが本当なら、慎重に事を進めなければいけませんよ」

「え・・・」

「相手はダーク国王ということになります。まぁ、これは、誘拐なんて大それたこと国王の指示くらいでしか起きないでしょうから、予想の範疇でしたが・・・。もし、王位を継ぐことが、カノンにとってはプラスになることだとしたら・・・」

「カノンくんが、それを望んでるってこと?」

「地位も名誉も手に入るんです。得るチャンスがあるのなら、欲しいと思うものでしょう」





確かに、そうなのかもしれない。
女の子はプリンセスに憧れるものだし、幼いころには例外なく憧れていた梨乃はそう思った。




「カノンくんの意思を確認したい。もし、カノンくんが望むなら、私たちはカノンくんを見守るしかできない」

「はい」

「でも、もしそうじゃないなら。ここに戻ってきたいって思ってるなら。私たちは全力でカノンくんを取り戻す」




カノンの意思が全てだ。
余計なことをするわけにはいかない。

カノンの幸せがどこにあるのか。




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