way of life


「・・・ありがとう。私が言えることじゃないけど、シドの事、幸せにしてあげてほしい」

「・・・うん」




二人はそうして顔を見合わせ笑い合った。
綺麗事だけでは済まないことだってある。


してきたことで、取り返しのつかないことだってある。




それでも。





「前に、すすもう」





強くありたいと願う。
護りたいと強く思う。




その気持ちだけは。
変わらない。




「ユリネの事、ずっと心配して思ってくれてる人は、いるみたいだしね」

「え?」



きょとん。としたユリネだったが、梨乃はにっこり笑いその後ろに立っていたスワロに視線を移した。
スワロは少し気まずげに視線を反らしたのだった。




< 410 / 507 >

この作品をシェア

pagetop