一方通行 1
母「毎朝騒がしいわね。」








呆れたように言うと、焼き立てのパンを出してくれた。









「うるさい。」









それだけ言うと、パンを口に突っ込む。





























優「そんなに慌てると、喉詰まらせるよ。」









パンを頬張ってる私の前に差し出された、オレンジジュース。









「ありがと、優那。」









受け取ると、一気に飲み干す。



















唯一のきょうだい、双子の姉の優那(ゆうな)









同じく高校2年生。
ルックス、勉強、文句の付けどころがない完璧な女。








私が唯一勝てることは、運動くらい。









冴えない私とは正反対で、誰もが憧れる存在。
男勝りな私とは反対で、清楚女子そのもの。









そこそこの喧嘩もし、普通の仲のいい姉妹だと思う。









自慢の姉だしね

















































母「優那、凛那、来たわよー!」









玄関先から聞こえる、母さんの声。









ボーっとしてて、インターホン鳴った事にも気が付かなかった。





























もう来たんだ









そう思いながら時計を見ると、いつも通りの約束の時間。









ため息をつくと、頭をかいた。
< 3 / 149 >

この作品をシェア

pagetop