久瀬くんは〇〇恐怖症
「ってか久瀬と仲良さそ」

「……。
幼なじみなんだって」

そう言って微かに俯くと、

杉浦君はそんな私を見てから相槌をうつ。

「へー…」

すると不意に久瀬君の視線がこっちを向いて、

ドキっと胸が高鳴る。

ドキン…ドキン…ドキン…ドキン…

…ぐいっ。

「下梶、教室行くか」

「えっ?ちょ、ちょっと…っ」

杉浦君が少し強引に

私の肩を抱くようにして歩き出し、

どんどん久瀬君から離れていく。

「す、杉浦君っ!」

「なに?あー、悪い。でもそろそろ予鈴なるしさー」

そう言って時計を指差す杉浦君に曖昧に頷く。

「あ…う、うん…」

そう言って教室に入ると、

…撃沈している女子、多数。

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