桜道【実話】
《お先に~~》


あたしの

バイトが終わった。



店を出るとナオの車が

止まってた。



【ドキドキ…】



あたしは

助手席のドアを開けた。


『お疲れさん!』


ナオの笑顔が

嬉しい。


《うん!

ナオもお疲れ~》



【あっ…この香り…】



あの時と同じ

ココナッツの匂いがした。



『お腹すいたな~

何食べたい?』



【えっ?ご飯??】



あたしは

お土産を渡しに来た

だけだと思っていた。



《あっ…あたし

チョコパフェ!》


焦って自分の好きな物を

答えていた。



『パフェか?!

じゃあ食べに行くか~』


そんな答えに

ナオは普通だった。



【なんか、この人

一緒に居ても

疲れないかも…】




車の中には

またひとつ

可愛いぬいぐるみが

増えていた――――





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