悪魔に取り憑かれました。
「いってきまーす」


今日は日差しが眩しい。


もう梅雨は終わり。


そろそろ夏が来るんだなあ…。



空を見上げる。


…やっぱり、ダイヤはいない。



私はゆっくりと歩き始めた。



ダイヤ、今頃どうしてるのかな?


また、帰ってくるかな……?



「真珠ちゃん!」


あ、この声は……



「白金先輩!」


白金先輩がニコニコして立っていた。



「おはよ」


「おはようございます!」



…あれ?


そう言えば…



「あの…怒ってないですか…?」


「え?何が?」



やっぱり覚えてないんだ。


『黒川さん』が関わったことは全部、記憶にないんだ…。



「いえ、なんでもないです!」



私もにっこり笑った。



久しぶりに白金先輩と歩くなあ。



「そう言えばさ、俺昨日空き教室で寝てたんだよね」

「えっ」



昨日ルビーと揉めたあとのことだ…!



「なんであんなとこにいたのか覚えてないんだけどさ、なんか夢見てた気がする」

「…どんな夢ですか?」

「真珠ちゃんとなんか喧嘩してた」





やっぱり…少し覚えてる……!!


ま、まさかそのあとのこと………



「そ、それで?」

「そのあと真珠ちゃんが………なんでもない」


白金先輩が顔を逸らした。


これ、絶対覚えてる………!



顔がかあっと熱くなった。


…あ、でも白金先輩は夢だと思ってるんだ。


< 141 / 228 >

この作品をシェア

pagetop