最後の夏休み~運命の日まで~
かなこちゃんのバスはとっくについていたようでバスの近くに人の気配は感じられなかった。
早く会いたいと思いながら、帰ろうとしたらかなこちゃんらしい人が走ってきた。

「あれれ?なんで他クラスの人がいるの?」

かなこちゃんは笑いながら聞いてきた。
当然私は驚き、焦っていた。
私はなんて返せば良いかわからずとまどっていると、かなこちゃんは察したかのように自分の話を始めた。

「私ね、バスに携帯忘れちゃったの。」
「あなたも忘れ物をしたの?」

私は首を横に振った。

「じゃあこのバスに何かあるの?」

また首を横に振った。

「じゃあさ、一緒にホテルにいこ!」

私はうなずいた。
< 32 / 37 >

この作品をシェア

pagetop