お金持ちなんて大嫌い!
香菜が指差す廊下側の方向にいたのはもちろん奴らのグループだったけど。


そこの中心にいたのは


「綾乃さん……」


「あ、結衣子ちゃーん」


私と視線が合うと綾乃さんはキラキラの笑顔で私に手を振ってきた。


「ちょっと結衣子いつからあのお姫様と知り合いなのよ」


「あ、うん。ちょっと……」


「結衣子ちゃん、おはよう」


そうやって私の近くに寄ってきた綾乃さんは一昨日の時のようにキラキラ輝いていて、香菜のいう通りお姫様みたいだった。


「おはようございます」


「今日から学校通うことにしたんだ。隣のクラスだけどよろしくね?」


「あ…はい」


どうしよう。


私、うまく笑えてるかな?


うまく返事できてる?



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