お金持ちなんて大嫌い!
それはすごく冷えた声色で。


美味しいごはんを目の前に箸が止まらない私だったけれど、その手を止めるには十分だった。


「ま、当たりだな」


桐谷には自嘲気味に笑った。


「ってここで無駄に反抗したところで、俺らのような奴らは結局決められた相手と結婚しなきゃなんねーんだよ」


「え……?」


「俺らの結婚相手は親に決められる。そういうモンだってガキの頃から叩き込まれて育てられてる。だから相思相愛で結婚なんてはなから考えてねーよ」


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