真夜中の訪問者



でも、こういうときに限って、棗は来ない。



どうでもいいときはよく来るのに…




ぼそっと呟いてみた。



「棗…。あの憎まれ口でもいいから話したい。話し相手にはもってこいなのに…。本音がいえるから…。」



このとき、思ったんだ。



私は本当に孤独の中にいたんだって。



















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