Polaris
第6章 地球上に存在してるどの言葉でも表せない程の「好き」



「客注分で二冊ですね。はい。かしこまりました。一週間程度での搬入となります。はい……はい。では、失礼いたします」


結局、あのJEC訪問の日、私が樹に会うことはなかった。そして、そのまま約一週間が経った。

私が代理参加していたプロジェクト企画は、やっとひと段落つき、私は今までの生活に戻った。そして毎日をこの商品管理部。受注センターで過ごしている。

普通に今までどおり仕事をして、それ以外の時間は三浦くんと楽しい時間を過ごす。そんな風にして、毎日を送っていた。


正直なところ、私はあの日、樹に会うことが出来なくて良かったのかもしれない。そう、今は思うことができている。

あの日に私が樹に会わなかったことが影響しているのかいないのか、三浦くんと私の交際は、どちらかといえば順調。

今日も、この後は三浦くんとご飯をする予定で、今からとても楽しみにしている。


早く定時にならないかなぁ……なんて思うくらいに楽しみにしている私は、最近、彼氏が出来ただろうと周りによく聞かれる。

恥ずかしいけれど、少しずつ三浦くんに心を惹かれ始めているのかな? なんて、心が弾んでいた。

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