オレンジライト〜明るい日々へ〜




それから数十分が経ち、病室へ戻りベッドに横になった。



コンコン。


「はい。」


私は返事をする。


扉が開くとそこには谷岡さんがいた。


「谷岡さん!」


私は驚いたけれど、すぐ笑顔に変わった。


「舞梨奈ちゃん、お加減はいかが?」


「お陰さまで回復に向かってます。」


私は笑顔で答える。


「良かった。はい、これ。」


谷岡さんが持っていたのは、オアシスブーケというスポンジに花を挿したブーケだった。


「うわ~綺麗。ありがとうございます!」



私の目が輝く。


色とりどりの花があった。


「いいえ。ここに置いておくわね。」



「はい。」



そう言って谷岡さんは窓の冊子の前のスペースにオアシスブーケを置いた。



「事件、大変だったわね。怖かったでしょうに…。よく頑張ったね。」



谷岡さんはイスに座りながら優しく言った。



< 58 / 214 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop