甘々王子と黒王子

私のワガママ

「先輩、今日はどっちですか?」

一日おきとは言っているけどいきなり代わったりするからね。

「今日は『準』の方」

よかった~

あっちの方じゃなくて。

もしもやつに聞かれたら面白がって見に来るかもしれない。

「先輩、文化祭の日って準先輩の方ですか?」

「ごめんね、
多分涼の方だと思う」

「……そうですか……」

「どうしたの?」

「あ、いえ、
一緒にまわりたかったなと……」

嘘じゃない。

四分の三は本当。

ただ残りの四分の一があの二人ってだけ。

それだけ。

「だったら、涼に頼んでみるよ」

「ホントですか!」

ありがとうございます先輩!

超絶笑顔でお礼を言うと先輩に

「僕も一緒にまわりたいと思っていたから」

と王子スマイル全開で言ってもらえた。

私はいい彼氏に恵まれました。

イェイ
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