生きる。~番外編~
「由茉、どこ行きたい?」
もうすぐ夕方か…。
「行きたいところがあるの。」
私たちはフロントでタクシーを呼んでもらい、目的地に向かった。
「ここ?」
「うん。ちょっと登るけどね。」
と言っても舗装された緩い坂道。
10分くらい登ったところだ。
「うわー、綺麗…。」
「すげー夕日だな。」
ここは丘の上。
人も全然いない、穴場スポットなのだ。
「ここね、美波が教えてくれたの。」
「美波が?」
「うん。」