めぐり逢えたのに
パナマ帽をかぶり、サングラスをかけた彼の姿を見つけると、私は思わず

「うわ、芸能人みたい。」

と叫んでしまった。彼は、ヒヒヒと笑って、「そうでしょ、芸能人みたいでしょ。」と、言うから、私はさらにテンションが上がった。(私は、よく一人で来れたなーとちょっと感心した)

出迎えの人にかけてもらったレイの甘い香りに包まれながら、15分ほど車を走らせていると、いつものリゾートに着いた。

受け付けの人は私のことを憶えていてくれて、軽く挨拶をすると、すぐに海沿いのコテージに案内された。潮風がすっとぬける気持ちのいい部屋だ。

部屋に用意されていたフルーツをつまんで、シャンパンで乾杯をした。昼間から飲むシャンパンは私をひどくけだるくさせる。フライトの疲れもあって、すぐに酔いが回って来て、ベッドの上に溶けていくようだった。


それから、私たちは、リゾートでゆっくり過ごした。

嫌がる彼を無理やりスノーケリングに連れ出したり、カヤックに乗ったり、洞窟をみにいったりした。
もちろん、コテージを出ればそこはビーチだったから、ビーチにも行った。

私たちの行ったリゾートは黒い砂の混じっているビーチで、この辺はオアフ島みたいな真っ白でサラサラの砂ではないのが、彼には不満のようだった。

私が、「オアフ島の砂浜ってそんなに白いの?」って逆に驚いたら、彼も驚いていた。

よく考えたら、ハワイといえば、私はここのリゾートしか来た事がなかった。




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