めぐり逢えたのに
小学校5年の時だった。
私はそのとき、人気絶頂だったアイドルグループ、「Hurricane」の桜庭くんの大ファンだった。どうしても彼らのライブに行きたくなった私は、お誕生日プレゼントにライブのチケットをねだった。パパは、最初は渋い顔をしていたけど、結局ライブのチケットを手に入れてくれた。前から3列目のものすごくいい席で、パパは得意そうに私にそのチケットを渡した。
しかも、ライブの後、楽屋までお邪魔することが出来たのだ。私は、そこで、桜庭くんと握手をして、パパと桜庭くんと私の三人で写真を撮ってもらった。
パパが、Hurricane を車のCMに採用すると言い出したのはそのためだった、と知ったのはかなり後のことだった。
友だちにもずいぶんと羨ましがられて、私は得意になったものだった。でも、飽きっぽかった私は、Hurricane にも桜庭くんにもすぐに興味を失った。だって、アイドルなんかに夢中になるよりも、オシャレや街で遊ぶ方が私の人生にとっては大事なことになったから。
私は、中学校で受験して女子校に移った。
小学校は共学だったけど、大学がなかったので、ママの母校に行くことにした。勉強は大変だったけど、パパとママが万全の準備をしてくれたおかげで、私は無事に入学出来た。
私はそのとき、人気絶頂だったアイドルグループ、「Hurricane」の桜庭くんの大ファンだった。どうしても彼らのライブに行きたくなった私は、お誕生日プレゼントにライブのチケットをねだった。パパは、最初は渋い顔をしていたけど、結局ライブのチケットを手に入れてくれた。前から3列目のものすごくいい席で、パパは得意そうに私にそのチケットを渡した。
しかも、ライブの後、楽屋までお邪魔することが出来たのだ。私は、そこで、桜庭くんと握手をして、パパと桜庭くんと私の三人で写真を撮ってもらった。
パパが、Hurricane を車のCMに採用すると言い出したのはそのためだった、と知ったのはかなり後のことだった。
友だちにもずいぶんと羨ましがられて、私は得意になったものだった。でも、飽きっぽかった私は、Hurricane にも桜庭くんにもすぐに興味を失った。だって、アイドルなんかに夢中になるよりも、オシャレや街で遊ぶ方が私の人生にとっては大事なことになったから。
私は、中学校で受験して女子校に移った。
小学校は共学だったけど、大学がなかったので、ママの母校に行くことにした。勉強は大変だったけど、パパとママが万全の準備をしてくれたおかげで、私は無事に入学出来た。