初恋を君に
…よく寝た。

昨日は同期と飲んでて…

飲んでて…??
あれ?どうやって帰ってきたっけ?

ベッドの上で寝返りをうった。
あれ?
いつもと肌触りが違う…

サァーと血の気が引いて
ガバッと起き上がった。

起き上がったそこには、見覚えのない部屋が広がっていた。

えっうそっ!?
思わず服を着ているか確認した。

着てる。
着てるけど!!
見覚えのないパーカーを着ている。
下もスエットを履いていた。
そして明らかに男物。

あれ?
でも昨日の同期の中で男性は1人。
いや正解には2人だけど、1人は彼女持ちでしかも彼女も同期で一緒に飲んでいたはずだから…

あーもしかしてここは
2人の家なのかも!

そうだとしたら悪いことしちゃったなぁ~

なんて希望的観測をしていたら
ガチャッと背中越しにドアが開いた。

「おぉ~起きたかぁ~」

その声…
思わず身体を強ばらせた。

左に斜め後ろを振り返ると
その声の主が職場では想像もつかないほどラフな格好でこちらをみていた。

「うっ…かっ上条?」

「文。おはよ~よく眠れた??」


まっマジかぁ~。
真っ白になった頭を抱え
昨日の記憶をさぐったが、全くなにも出てこない。

よりにもよって上条と!?
まさかのまさか…

起きた時は何だか幸せな気分だったのに、今は奈落の底に落ちた気分。


うわぁ~どうしよう!!!
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