似た者同士
「赤城さんは…来てますか?」と私が言うと、「知らん」と冷たくあしらわれた。

先生イジワル…

「聞こえてるよばーか」と言われた。
嘘!?また声出てた?

「分かりやすいのな…」と保険医は笑った。

それからあっという間に、午前中の授業は終わった。

ーお昼休みー

会長と副会長が保健室に来てくれた。

「会長、副会長…」と言えば、「お昼一緒に食べませんか?生徒会室で」と副会長に言われ、私たち3人は生徒会室に向かった。

私たち3人は話ながら生徒会室で、お弁当を食べた。

「もうすぐテストだけど…どーすんの?」と会長らしい真面目な質問。

「何でですか?」と私。「教えてあげてもいいけど?」と会長。

「何で上から目線なんですか!?結構です。会長に教えてもらわなくても何とかなります…」と私はいってしまった。

こんなこと言いたくないけど…私はこう見えて、赤点をとった覚えはない。

いつもギリギリ赤点を免れているのだ。

「ほぉぅ、それは、今回も赤点を取らない自信があるということか?」と会長。

「はい。そこまでバカじゃないです!!」と私が言い切れば、

「上等だ…やってみろ」と笑われた。

私はこう見えて、テスト勉強だけはしっかりやってるのだ!!

「お前ら、ホントにバカップルまんまだな。どこが偽装恋愛なんだか…」と副会長は笑っていた。

そして、食事を終えて、私は教室に戻った。

美保と保は心配して私のもとに来てくれた。

机はピカピカに光り、イスにあった画ビョウもキレイに撤去されていた。

改めて、席に座った。

保と美保は何も言わなかった。

五時間目と六時間目が無事終わり、放課後になった。

久しぶりに美保から声をかけられた。

「一緒に部活に行かないか…」と。

悩んだけど、行くことにした。

久しぶりに陸部としてグランドに立った私。

みんな、待ってたと言わんばかりに歓迎してくれた。

というのも、駅伝が近いのだ。

一人、怪我人が出て…メンバーはギリギリ。

だからみんな私の参加を望んでたらしい。

着替えて準備に入った。

こう見ても、中学時代はトップを誇った黄金の脚…。

少しウォーミングアップをすれば、コツはすぐに取り戻した。

そして、駅伝まで、数週間、みっちり部活に参加した。

数日後に迎えたテストでは今回を無事赤点を免れた。

年が明けてー駅伝大会の日。

私が走るのは…最大難所のある、5区だ。

アップダウンの激しいエリアで、体力は慣れた人でもかなり奪われる。に加え、かなりの温度差がある、一番走りにくいエリアを走る。

体の調子は万全とは言い切れない。けど、やるしかない。先輩らにとって最後の駅伝となるこの大会で、優勝はしたい。

私は先輩たちのために全力で走ることを決めた。

スタンバイをするー

沿道には会長、副会長、赤城までもが応援に駆けつけてくれた。

もちろん、保や美保も。

それだけで私は力が湧いた。

いよいよ始まった。

ウチの学校は中々いいペースで進んでいた。2区、3区、4区とペースを徐々にあげていた。

迎えた私の番。 私にバトンが渡った現在の順位は4位充分に逆転可能な順位だ。

けど、前を走る奴らは、いわゆる常連組。

不安はあるものの、やるしかない!!と思った私は、1回目の上りでペースを上げる。

周りはへばりつつあり、かなり体力の奪われる急勾配。

私の呼吸も荒くなるー

それでも私は負けまいと必死で食らいついた。

一人、二人と抜かし、順位は2位。

あと一人、そう思ったんだけど…あと一人の壁は厚く、数秒離されて私は完走した。

ラストを走るのは…キャプテン。私はキャプテンに全てを託した。

安定した走りで距離を縮めていくキャプテン。

見事な走りで、ウチの学校は見事に優勝した。

みんなで抱き合って喜んだ。

「お疲れ様ー」と会長に抱き締められた。

「ありがとうございます」と私は照れながら、会長の腕に収まった。

そんな私たちを複雑そうに見つめる赤城。

けど…赤城は何も言わなかった。
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