Fiore Zattera
プリモ・ピアット




昼過ぎに起きると、幸は居なかった。

うちにはヒーターが一つしかないので、幸が眠るリビングに置くと遠慮され、それなら寝室で眠れば良いと主張したら、幸が折れた。

ベッドの下に敷いていた布団は綺麗に畳まれている。よろよろと起き上がって、ヒーターを持ってリビングへ歩く。

「おはよう」

仏壇に向かって軽口を叩くあたしはいつかバチが当たると思ってる。

ヒーターを置いてキッチンに行こうとしたら、テーブルの上に皿が置いてあって驚いた。

……朝食? 昼飯?



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