Fiore Zattera

今度同期女と料理長に相談して、グレ男を一人でランチに入れてもらえるか聞いてみよう。
きっともう大丈夫だ。

「この前の彼氏、大丈夫だったんすか」

「え」

「雪の日、こっちすげー睨んでた彼氏さん」

「睨んでた?」

確かにあの日幸は不機嫌だったけれど、それは新情報。

「あの優等生がね」

「迎えに来るってことは、一緒に住んでるんすか」

「んー、同棲は解消したところ」

え、と眉を顰めるグレ男。そんな顔をするのは目に見えていた。

「もしかして別れたんすか」

「お前、もう少しデリカシーを持てよ」




『で、別れたの?』


< 86 / 135 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop