ボットウーマン!
「ちょっと待って下さい、今タオル持ってきますから。」
タオルを渡すとわしゃわしゃと髪を拭き濡れたウインドブレーカーを脱ぐ。
「なんか着るものあったほうがいいですよね、えっと…」
彼氏なんて大学時代までしかいなかったから男物の服がない。はっと思い出してクローゼットから紙袋を引っ張る。
「あの、本当に変なやつなんですけど…」
「なんでも構いません…本当申し訳無いです。」
「あなたの想像をきっとはるかに越えてますけどいいですか、」
と紙袋を渡す。
「お風呂、シャワーで良ければどうぞ。」
初対面の男にシャワーを勧める女がいるか、と突っ込まれるだろうが、同じ空間になるべくいない方が良いのではと明莉なりに考えた結果だった。
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