居場所をください。



俺らはまた手を繋いで歩いた。


「ねぇ、貴也。」


「なに?」


「ずっと好きでいてね。」


「は?なに急に。」


「いいじゃん。」


「…当たり前だろ。」


ってか俺結構好きなんだけど。

伝わってねーのかな。


………伝えてねーけどさ。

言わなくても伝われば楽なのに。


「美鈴。」


「ん?」


俺は美鈴の手を引いて美鈴にキスをした。

たぶん撮ってるから長めに。


「お前もずっと好きでいろよ。」


「うん。」


俺がそばにいなくなっても、な。



< 1,065 / 4,523 >

この作品をシェア

pagetop