居場所をください。



「ここで歌を続けていれば

いつか親に伝わるかもしれないから。

テレビは魅力的だったの。」


「……………親を探してる?」


「うん、もちろん。」


「見つかったらどうすんの?」


「え……。」


私も隼也の会話に突然貴也も加わった。


「どうするのかな。

まだわかんないよ。

でもここにはいると思う。

簡単にやめられないだろうし。

今はここしか私の居場所はないから。


でも、一発殴る。」


「殴れんの?」


「殴ったらスッキリする気がする。

じゃないと、お互い気遣うでしょ。

お互い様ってならないと。」


「ふーん。」


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