居場所をください。




それにしても……………

大人数だしご飯炒めるのも

なかなかの大仕事だね。


分けるか……………


「手伝う?」


「あれ、朔也と亜樹。

料理できるの?」


「まーな。さすがだろ。」


「自分で言っちゃうとこが残念だよ、朔也。

でもお願いしまーす。量が多くて。」


「はいはい。」


とりあえず私と朔也でご飯と玉ねぎを炒めて

亜樹が卵でくるんでくれるんだけど……………

その手際のよさがすごい。


「亜樹って料理上手なんだね。」


「親が共働きだから俺がやってたしな。」


へぇ…。


「で、朔也はさっきから腕ぶつかってます。」


「しかたねーだろ。狭いんだから。」


「もっとちっちゃくなってよ。」


「はぁ?意味不明だけど。」


「肘が当たるところが二の腕あたりなんだもん。

そこ痛いんだからね。」


「だからしかたねーだろ。」


「近いし。」


「それもしかたねーだろ。」


「……………朔也、変わる?」


私が文句の言い合いをしてると

亜樹が言った。


「俺そっちできない。」


「あ、なら私が変わるー!」


ということで私は亜樹と交代。

卵係。


はぁ、やっとあそこから抜け出せた。


こっち、コンロ一つしかないし

ぶつからないしやり易いや。



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