居場所をください。
「それにしてもこんなマンションなんてね~。
高そう。稼いでるんだね~。」
「はは、そうかな。」
両親のいない栞奈に
長曽我部さんが兄だとか
ここの家賃を父親が払ってるだとか
そういう話をしていいのか…悩む。
「部屋ここね。」
私は鍵を開けて栞奈を招き入れた。
「お邪魔しまーす。
うわー、ひろーい。」
はは、はしゃぎすぎ。
「ソファ座ってて。
お茶出すね。夕飯作るし待っててね。」
「テレビ見ていいー?」
「うん、いーよ。
はい麦茶。」
「ありがとう。」
さーて、作りますかぁ。